wordless

言葉はあまりに無力です
伝えたい気持ちの半分も伝わらない
叫んでみても　囁いてみても
その意味は変わりはしないから

例えば　何も言わずに
ぎゅっと強く抱き締めたら
この思いは伝わるのかな？
君の胸に届くのかな？

永遠なんて信じたこともないけれど
君が言うだけで　意味を持って
僕はまた夢見てしまいそうになる

記憶は目に見えないから
約束は不確かなものだから
薄れてしまうその前に　この手を握って

いつかもし僕らが同じ未来を見て
共に生きていくことを誓い合い
守りたいものができたとしたなら
僕は何を伝えよう

ありきたりな言葉じゃ伝えられないから
ありきたりな言葉じゃなきゃ分かってもらえないかな？

言葉はあまりに無力です
口にすればするほど意味を失くしていく
だから　ぎゅっと抱き締めるよ
忘れないように　伝えられるように

MASK

あぁ　もう疲れた
全て捨ててしまってもいい？
全て忘れてしまってもいい？
演じることに飽きてしまったの

でも　もうこの顔には
脱ぎ捨てる仮面さえ残されていない
ただ真っ白な顔があるだけ

さぁ　あなたはどの私を求めているの？
励まして欲しい？　叱って欲しい？
笑いかけて欲しい？　泣いて欲しい？
その場しのぎの安息を求めているんでしょう？

一体　どれが本当の顔なのか
もう遠い昔に忘れてしまった
今こうして話している君にでさえ
演じているのか　そうでないのか分からない

どうせ　どの顔を貼り付けても
嫌われてしまうくらいなら
もういっそのこと　全て投げ出してしまって
人形になってしまおうか

何の感情も持たなければ
傷つくこともないでしょう？
喜びも感じないけれど
それでもまだマシだわ

いつから怖くなったのかな？
どこからか感じる　侮蔑の視線
息をすることさえ嫌になる
何もかも粉々にしてしまいたい
そんな非現実的な妄想だけを思い描いて
今日も　笑顔を顔に貼り付ける

一体　どれが本当の顔なのか
もう遠い昔に忘れてしまった
今こうして話している君にでさえ
演じているのか　そうでないのか分からない

それでも君が望む限り
笑い続けるのだろう
仮面に感情を貼り付けて

free and hope

咲いた名も無き一輪の花さえ
踏みつけられしまうような
こんな汚れた街で
あなたは微笑んでいる

どこまで行けば辿り着くの？
何を目指せばいいの？
どんな夢を見ればいいの？
そんなことを考えてしまう前に

あなたの声が聞こえる
どこにいても思い出してる
負けないで　諦めないで
何度も何度も　この心に響いているよ

こんな薄汚れた　光もない街で
あなたはただ　咲いた名も無き一輪の花を
守って愛しんで　私に見せてくれる
太陽のような笑顔で

絶望も希望も感じないこんな街で
今日もあなたは笑ってる
でも一瞬見せたあなたのあの悲しげな顔が
今でも私の心に刻み付けられている

分かっているよ　聞こえているから
どんなに離れていても
その苦しみも喜びも
全てを分かち合っていきたいよ

こんな埋もれた　虚しい街で
あなたはただ　一握りの希望を掴んで
守って抱き締めて　私に分けてくれる
太陽のような笑顔で

こんな色もなく　音もない街で
もう一度生きてみるよ　
いつか君のように花や希望を見つけて
守って愛しんで　君に分けてあげる
その日が来るまで


 

FACE

最近　自分の輪郭が燻っている気がする
あの人といる私　この子といる私
どれも本当の自分なんだろうけど
どうしてだろう　ひどく曖昧なんだ

君は一体　いくつの私を知っているのかな
君に向けた笑顔とあの言葉は
どの自分なのだろう　

いくつもの私を君は知っている
その全てが鏡と言うのなら
嘘も苦しみも全部見破ってなんて
自分勝手な望みを抱いているよ

嘘をついて後悔して　笑顔を貼り付けて苦しんで
そんな馬鹿げた芝居やめられるほど
私は強くないから

私は一体　いくつの君を知っているのかな
私に向けた涙とあの言葉は
今でもこの胸に刻まれている

いくつもの君を私は知っている
だけどそれが全てなんかじゃない
きっと隠された本当の感情に　まだ気がつけない
どうかありのままの君を見せて

無理に笑わないで　悲しそうな顔で
自分の気持ち押し込まなくていいよ
君の全てを受け止めていくから
だから私も全てを君に晒し出していきたい

笑った顔　泣いた顔　悩んだ顔
人は悲しくても笑えてしまうから
いくつもの私がこの心にいる
いくつもの君を私は知っている