stop

無機質な鉄の電車に乗って
耳障りな音と振動に揺さぶられて
僕は一人座ってうつむいていた

顔を上げた途端に
自分の存在の矛盾さと
罪の重さを思い知らされそうで

人ごみに溶けていく術さえ知らず

弾き飛ばされることもなく

ただ　立ち尽くしている

通り過ぎていく
二度とは会わない人たちの
目さえ見ることが出来ずに
ぽっかりと宙に浮かんだままの
心を見つめていた

いくらこいでも進まない自転車に乗って
見慣れた道を聞きなれた音楽と共に
僕は一人坂を上り続けている

誰よりも一生懸命に
そう思うことは簡単だけど
なぜ心と体は同時には動かないの

人に理解されることも知らないままで

人を理解することもなく

ただ　待ち続けている

すれ違っていく
決して交わることも出来ない人の
未来を見送ることもしないで
いつまでも期待し続けているような
心はどこにいった？

I mean...

変わることはとても恐いことだね
この心も過去とかまで変わってしまうような気がして
立ち止まって周りを見渡したときには
昨日まであった「当たり前」がなくなっていそう

この目に映るもの全てが真実と言うのなら
なぜその真実を全ての人と共有できない？

この世界に平和という定義があるのなら
なぜその平和に価値観が必要なのだろう？

いくら僕が悲しみをうたったとしても
それでも君は歩いていくんだろう
何事もなかったかのように背負っていく
傷ついたとしても自分の道を歩けるように
そんな君の背中をいつの日でも見つめていたい

失うことはあまりにも簡単だね
手放してしまいたい記憶も確かにあるけど
全部ひっくるめて今の自分があるのなら
この先の夢の道連れにしてしまおうか

誰かのために涙を流せることは素晴らしいこと
そんな単純なことが誰かを救いへと導く

悲しいことがあっても笑いかけてくれるひと
そんな些細なことが君を未来へと導く

いくら僕が全てを許したとしても
ふとした瞬間に疼くことだってあるだろう
その時　僕は笑うべきなのか泣くべきなのか
それはその時の僕に任せればいい
きっと　心の奥底では全て分かっているはずだから

自分のこと解ってくれる人　ほんの少しでいい
その人だけでも僕の本当の表情を知っているのなら
偽りで作られた仮面を見透かしてくれる

いくら僕が悲しみをうたったとしても
それでも君は歩いていくんだろう
何事もなかったかのように進んでいく
傷ついたとしても自分の道を歩けるような
そんな君の背中といつの日か並んで歩けるように

I pray...

そんな悲しい瞳で
消えそうに笑わないで
その目に映る私を見る度に
自分の愚かさが身に凍みるようで

衝動が重なり合って
目の前に敷かれた道が
激しい音を立てて崩れていく
そしてどこからか
別の新しい道が姿を現す

なぜ幸せはこんなにも簡単に
指を隙間を通り抜けていく？
その後に残ったものといえば
くだらないプライドと孤独感だけ
一体　なにを求めて彷徨うのか

そんな悲しげな声で
優しく励まさないで
涙が止まらなくなりそう
自分の弱さを全て曝してしまいそうで

心を消すことによって
人ごみに紛れることは簡単だけど
それにいちいち傷ついたりもどかしくなるのは
ただの自分勝手かな
許すことは安易ではなくて

なぜ苦しみはこんなにも簡単に
憎しみへと変わっていく？
それはいつか傷跡になって
ふとした瞬間に疼き　痛み出すの
一体　なにを探して傷つくのか

なぜ一人になることが
こんなにも恐いことなのだろう
自由と言う言葉はあまりに眩しすぎて
私には決して手に入れられない

それを求めるあまりに
私は縛られてしまったのかもしれない

不安も苦しみも後悔も
全て抱きしめていけたら
そしてそれをいつか自分自身が
許してあげられる日を私は待ち続けている

歩み

これは幻なんかじゃないと
ささやく度に
目の前にあるものが
音もなく消えていきそうで

守ろうと抱きしめるたびに
もろく弱いそれは
声にならない悲鳴を上げていた

君はまるで
あの時の私のよう
何を信じたらいいのかも
誰に縋ったらいいのかも
分からないで膝を抱えている

一度世界に絶望した私が
君に言えたことじゃないけれど
君が思うよりも
世界はひどいものじゃない
悲しいものなんかじゃないよ

きっといつかは出会えるだろう
君の全て受け入れてくれる人が
それが私なんかじゃなくっても
君が幸せならそれでいい

僕たちが知らない事が
この世界にはまだまだたくさんある
そう思えば少しは楽しめるでしょう？
この先　君が見つけたものが

嬉しいことでも悲しいことでも
見つけたものではなく
見つける事に意味があるのなら
それは立派な歩みだよ