impair

同じ時間を共有しているはずなのに
遠くに感じていく心
携帯電話を握る手が震える

君はどんな風に思っているのだろう
ねぇ　私はどう思えばいい？

君のようにロマンチストじゃないし
未来を夢見るような性格でもない
熱が増していくと同時に
私の心が冷たくなっていくの
叫び声にもできないほどに
君を抱きしめる腕がきつくなる

引き寄せあうように出会ったはずなのに
運命を恐れる心
伸ばした手が力なく落ちる

私はどんな風に笑えばいいのだろう
ねぇ　君はどう思っているの？

私は滑稽なリアリストだし
過去をいつまでも引きずる性格でもない
私と誰かを重ねてみたって
同じようにはなれないわ
私には私の輪郭があるし
誰の鍵でも開けない扉もある

でも　そうね
君が望むのなら
いっそのこと色も形も
全て同じにしてみようか

それで　跡形もなく消滅できたら
どれだけ綺麗な最後を迎えられるだろう

だって　私はもう
ひび割れているから
君の理想像を映してみても
そこには歪んだ姿しか見えないの

それだけは忘れないでいて